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横浜市所轄のNPO法人の活動実態(1)

横浜市所轄のNPO法人の活動実態(1)

もう一つのメディア:横浜市NPO.PNG

もう一つのメディア(正式名:もう一つのメディアビジネス創出委員会)事業では、定款に掲げた「情報活用力を強化して非営利団体の持続的発展を促す事業」として、次の二つの事業を展開していきます。

1.非営利団体の情報活用力向上事業

非営利団体をはじめとした社会貢献活動団体の活動情報の収集と整理、分析などを通して、先の団体の持続可能性が乏しい問題点を導き出し、目的の早期実現に向けて、情報活用力の面から提言する。 

2.非営利団体への就業を対象とした説明会の企画運営事業

NPO法人への就業を前提とした説明会を横浜市内で開催する。実施に向けた企画、運営を行う。

報告書から見る活動状況

この中の「1.非営利団体の情報活力向上事業」において、非営利団体(ここでは以下=NPO法人とする)が置かれた状況を分析するところからはじめ、NPO法人が抱える問題を導き出し、その解決に向けた提言をしていきます。本来、社会的な問題を解決する目的として立ち上がったはずのNPO法人自身が、問題を抱えている現状があることは本末転倒なことであり、社会的な問題の解決がスピーディーに進んでいかない一因と考えられます。

そこで、NPO法人の抱える問題とは何なのかを考えようと思います。ここではその第一弾として、当団体の所轄庁である横浜市内に主たる事務所を有するNPO法人を対象として、現状を見ていくことにします。

神奈川県によると、現在(2012年4月5日)横浜市内には1316のNPO法人が主たる事務所を有していることがわかります。さらに横浜市で認証を受け、市民協働推進部で情報が公開されているNPO法人は1286あります。今回はこの1286法人を対象に、最新の活動報告書から活動状況を見ていきます。

横浜市の市民協働推進部のウェブサイでには、所轄する法人の活動報告書を縦覧できるようになっています。ここには活動報告に加え、貸借対照表、財産目録、収支決算書等の財務状況なども観覧できます。情報のオープン化がNPOをNPOたらしめる要素の一つでもあります。ここに掲載されているNPO法人の内、139法人は、設立後間もない、もしくは活動報告を怠っているかによって活動報告書がアップロードされていません。従って観覧情報から活動内容を知ることが出来るのは、1147法人となります。しかし、実際に一つ一つの団体の活動報告書を見ていくと、活動報告とは到底呼べない内容が見えてきて、その実態が次第につかめてきます。

NPO法人の2割は活動していない?

NPO法人は1年毎に活動報告が義務付けられています。法人によって事業年度の開始時期が異なりますので、最新の事業報告書は、平成22年度、23年度のものとなりますが、公開されている事業報告書を見ると、最新の報告書が、平成20年度、平成21年度というものも混在しています。平成17年度という法人もありました。明らかに活動をしていないことがわかります。最新の報告書を提出いていても、「活動実績なし」のもの少なくなく、その原因としては、記載されている例として、「人が集まらない=活動できない」や「代表の体調不良」によるものが多く、組織を維持することがそもそもできていないことが挙げられます。

具体的に活動報告書ベースでみると以下のようになります。

<横浜市所轄NPO法人の活動報告書提出状況>

  • 平成17年度提出: 1件
  • 平成18年度提出: 3件
  • 平成19年度提出: 12件
  • 平成20年度提出: 36件
  • 平成21年度提出: 97件
  • 平成22年度提出:964件
  • 平成23年度提出: 34件

この数字からもわかるとおり、期限内に提出できていない法人が149あります。これは全体の13%にあたります。期限内に提出している法人の中にも、活動停止中、もしくは「活動実績なし」と明記されている法人が少なくなく、期限内の報告書未提出法人と合わせて、20%以上に上るでしょう。この数字が多いのか少ないのか、また他都道府県、政令指定都市の現状と比較してみる必要があります。

今後は、財務状況にスポットを当て、さらに活動状況にメスを入れていきます。同時に、横浜市以外の法人の状況も見ていきたいと思います。

<参照元>

神奈川県「NPO法人に関する情報の公開」

横浜市市民協働推進局「NPO法人情報の検索」

NPO法人もう一つのプロジェクト

「世界を1mm動かす。」

「もう一つのプロジェクト」は、「ゴミ拾い駅伝」、「ウェルカムラフト」、「もう一つのメディア」、「もう一つのトラベル」、それに更なる可能性と余白の追求を続ける「もう一つの事業」を手掛ける複合事業型NPOです。単一の分野にとらわれず、様々な社会的な問題を、もう一つの切り口から解決に結び付けていきます。2005年12月発足、2011年12月より特定非営利活動法人(NPO法人)