日本橋をスタートしてから宇都宮までタスキがつながったのは9月9日(日)だったので、そこから1ヶ月半もの間が開いての実施となりました。コースとなる日光街道はこれまでの国道4号線から分岐し、国道119号線に移ります。東海道が松並木なら日光街道は杉並木が有名で、東照宮に通ずる街道沿いの杉並木は全長35.41kmにのぼり、これは世界最長の杉並木としてギネスブックにとして登録されています。そんな由緒ある街道を舞台に、この地で初めてのゴミ拾い駅伝が開催されます。
宇都宮から日光東照宮までの距離は約40km。この道のりを3区間に分け、ゴミ拾い駅伝を実施します。最初の区間は、宇都宮市と日光市のちょうど境目に当たる日光市山口地区。区間中最長のコースとなる第9区は22kmは道のりで、宇都宮の市街地を抜けると次第に田園風景と杉並木が続く区間に入っていきます。
10区は日光市になりますが、2006年の合併前までは今市市でした。ここは日光街道の他、、会津西街道、日光例幣使街道の宿場町としても栄えた交通の要所でした。日光の杉並木が最も長く続く区間でもあり、10区コースのほとんどはこの杉並木の中を通り抜けることになります。この杉並木は保護の対象にもなっており、生態系を保つためにも、ゴミはこまめに回収されるに越したことはありません。今回はささやかながらゴミ拾い駅伝が一役買う形になりました。
中継所の日光市役所は旧今市市役所だということで、ここからいよいよ日光の市街地へ本格的に進んでいくことになります。日光市には言わずと知られた世界遺産日光東照宮が鎮座しています。周辺は古くから参道が開かれ、土産物屋が立ち並ぶ一大観光地となっています。そんな中を、宇都宮からゴミ袋とトングを持ったゴミ拾い駅伝ランナー(通称:掃者)が駆け抜けます。9月8日の日本橋スタートから140km近くの地点まで来ている五街道ゴミ拾い駅伝日光街道ルートもいよいよ最終区間です。
ご参加、ご協力いただいたみなさま本当に有難うございました!五街道ゴミ拾い駅伝の日光街道ルートはこれにて完結しました。しかし、これで日光街道からゴミがなくなったわけではありません。今この瞬間にもゴミがポイ捨てされていることでしょう。今回の駅伝の様な取り組みがあることを広め、継続していくことや、ゴミをゴミ箱以外に捨てないこと、そもそもゴミを発生させないことの啓発を今後も行っていく必要があります。
五街道1400kmのゴミ拾い駅伝はまだ始まったばかりです。東海道の残り400kmやまだ見ぬ中山道、甲州街道は来年以降順次実施していきます。今後ともみなさまのご参加、ご協力を賜りたいと存じます。宜しくお願いいたします。
「もう一つのプロジェクト」は、「ゴミ拾い駅伝」、「ウェルカムラフト」、「もう一つのメディア」、「もう一つのトラベル」、それに更なる可能性と余白の追求を続ける「もう一つの事業」を手掛ける複合事業型NPOです。単一の分野にとらわれず、様々な社会的な問題を、もう一つの切り口から解決に結び付けていきます。2005年12月発足、2011年12月より特定非営利活動法人(NPO法人)